20100303 a + 序数詞、the + 序数詞、another

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a + 序数詞、the + 序数詞、another

2010-03-03

どのようなときに a + 序数詞になるか分からず、悩む人は多いと思います。これは a + 序数詞を明確に教えられる人が少なく、受験英語的には安易に a second = another と説明することも多いためです。当然のことですが、another は any of various alternatives または、some other を意味しているため、 a second = another は、常に成立するわけではありません。本日はこの件について説明しましょう。

(1)「a + 序数詞」と「the + 序数詞」の違いは、どの程度「序列」を意識しているかに依ります。前者は後者に比べ序列の意識が弱くなっているので、順番を強調したいときには一般に the + 序数詞を使用する傾向にあります。

(2) 日本語で「~番目」という場合、明確に序列を意識した「the + 序数詞」の意味と緩やかに序列を意識した「a + 序数詞」の両方の意味があると言われます。よって、和訳では、単に「~番目」と訳しても問題がない場合が多いのも事実です。しかしこの辺りを明確に意識して訳す場合、下記のような訳文が可能です。

This is a third major policy issue. (先の 2 つに加えてこれも主要な政策課題です。)

→暗に「3 番目」を示す訳になっています。

(3) ちなみに大修館の英語語法大事典 (第1巻) には下記のような a + 序数詞と the + 序数詞の混在例が載っています。ここでは、fourth に the が付加されていることから 4 番目に来た「仕立屋」が一番強調されていることが分かります。

Four men came here yesterday. One was a doctor, another was a teacher, a
third was a lawyer, and the
fourth was a tailor. (4 人の人がここにやってきた。一人は医者で、次は教師で、3 番目は弁護士で、 そして 4 番目こそが仕立屋だった。)

【注意】上記の例は Four men came here yesterday. を加えてあります。また上記の訳は本説明のために加えたものです。

(4) 上記の語法大事典では「筆者の気分にまかせて、1 文の中で、序数に、ときには a をつけ、ときには the をつけといったぐあいに入り交っていることがあります。」という記述があります。文法的には上記の (1)~(3) の説明になりますが、筆者があまりよく考えないで a + 序数詞を使用することもあるようです。よって、序列の強弱を意識した訳が必要か否かは、その都度考えるようにしましょう。